2025.12.18

コラム

【FHSコラム】高性能住宅なら助成を受けられる? 鳥取県の取組み、ご存知ですか!?

 

住宅関係のお仕事に従事されている方や、住宅を購入した経験のある方なら周知の事実ですが、日本の金融機関は住宅ローンの手続きの際に「どんな家を建てるか」を審査の対象にはせず「どんな人が建てるか」だけを査定します。

つまりは「施主の就業状態や収入額」を判断基準にお金を貸すということ。
「団体信用生命保険」という制度(ローンの契約者が、病気や事故などで死亡したり高度障害状態になったりした場合は、保険金で残りのローンが完済される仕組み)が存在しているのがその証拠と言えるでしょう。

ローンの審査に必要なのは、施主様の収入に関する情報だけ。それが日本ではスタンダードです。

日本では当たり前とされている考え方ですが、世界的に見れば実はそうではないことをご存知でしたか?
海外諸国では、「施主の収入額」よりも「どれだけ価値のある家を建てるか」という指標が、ローンで借りられる額や受けられる優遇措置の判断基準となることが珍しくありません。

そして「どれだけ価値のある家を建てるか」というのは、「個性に溢れていて、目を引く」「おしゃれで見栄えがする」といった主観的な評価ではなく、「長く、快適で健康的に暮らせる」「光熱費などのランニングコストを下げられる」といった性能面での評価がメインとなることも大切なポイントです。

鳥取県の独自の取り組み『NE-ST』

そんな中で、日本においてもある取り組みが注目を集めています。それは鳥取県が独自に制定した『NE-ST』という制度です。

 

これは新築・改修を問わず、夏は涼しく、冬は暖かい高断熱・高性能な家づくりを推奨すると同時に、「性能」という指標で家の価値を測り、その評価に従って助成を行うという取り組みです。

『NE-ST』とは英語で「巣」を表し、居心地がよく、安心できる場所を示しつつ、同時に鳥取県における新しいスタンダードであることを標榜する「Next-Standard」の意味も持たせています。

家の形を模しながら、冬の暖かさも想起させるロゴマークも印象的。

おわりに

まだまだひとつの地域における挑戦でしかありませんが、これまでずっと信じられてきた“住宅の常識”とはまた違う提案である鳥取県の『NE-ST』。

「住宅において何が尊ばれるべきか」という根本的な問いに対する新しい考え方を提示してくれた一例であり、時代が大きく移り変わっていることを感じてやみません。

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